犬山市議会の議長が決まったぞ!今後2年はどうなる?

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犬山市の市議会議員選挙が去る4月21日に行われた。結果は現職強しで現職議員で立候補した方はすべて当選、新人も8人が立候補して6人当選となった。

今回の市議会議員選挙は争点がなく、投票率も相当落ち込んだが、期日前投票が投票率全体の2割と市議会への注目度の高さを図るにはいい結果となったのではないだろうか?

さて、市議会議員選挙の話題は尽きることがないのだが、市議会が前進したので話題をそちらに振ってみたい。先日(5月13日(月))に犬山市議会は臨時の市議会を開催、議長、副議長が決定し、各委員会の宛職も決定した。人選の動向は市議会の中の人たちが決めることなので、市民はあまり口を挟めないが、一新された議長、副議長の顔ぶれと、各委員に誰が宛てられたのかを掘り下げてみたい。

※各議員の敬称は略称にて失礼する。

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議長は中村貴文、副議長に大沢秀教に決定!

結果、中村貴文で決まった、といっていい。他の会派から副議長が立候補するかと思ったのだが、大沢秀教が一人立候補しただけで、指名推選によって決定した。先に結論だけを述べると議長は中村貴文、副議長は大沢秀教である。ふたりとも「犬山市民クラブ」であり、正直自民党色が強い。政権与党とまでは言わないが、議長、副議長はそう決まったのだ。

今回議長に立候補したのは3人。ビアンキ・アンソニー、岡覚、中村貴文だ。犬山市議会の注目すべき点は立候補した候補が議長になるべく所信を表明した上で投票となる点。他の市町村では密室会議後に決定することが未だ続けられているが、犬山市はこの点、先進的である。

では各候補が所信表明で何を語ったのか?山田市長がFacebookでうまく演説をまとめていたのでそれも踏まえながら、まとめてみよう。

最も熱いスピーチを討ったビアンキ・アンソニー

昨年度から引き続き、最大会派の清風会から立候補したビアンキ。もっとも熱い演説を行い、傍聴席から拍手が上がるほどの好評だった。実際には中村に負けた訳だが、議会とはなにか?の一端を見せてくれた。

フリースピーチを定着させて一般人だけでなく女性、学生も参加できる議場にしたい。また、議場以外の会議でも市民参加があるべき。そのためには市民参加条例の制定、選挙管理委員会の改革、議員定数の再考も視野に入れなければならない。

昨年度の市民スピーチで自分が犬山市議会への注目度をUPさせた。その実績を持ってこれからもシティープロモーションの観点で自分が議長を続けることがベストである。

新人議員にはしがらみや密室の裏工作、圧力で議長を決めていた時期もあったが、しがらみに負ける者は議員の器にはない。

引用:ビアンキ・アンソニー所信表明演説より

新人議員の議員姿勢にまで言及したビアンキ。正直最もわかりやすく熱がこもっていた演説であった。これが所信表明ではなく、選挙期間中の個人演説だったらと思うところだ。

冷静に振り返ってみると、「市民スピーチ」「シティープロモーション」がこの所信表明のキーワード。例えば一人の議員の発案のおかげで「〇〇だから犬山が有名になった」なら犬山市議会の改革はその程度に見られてしまう。熱量を込めてスピーチしたのはいいのだが、そこらをもう少し気が使えなかったのか?と思ってしまうのだ。

静かにしかししっかりと訴えた岡覚

今回の所信表明でもっともわかりやすく、要点を伝えて、議長になるにふさわしい人物は岡である。

断っておくが筆者は岡のファンではあるが、日本共産党の支持者ではない。が、今回初めて岡の所信表明を聴いて「この人こそ議長を勤めるべき人」と思わせるに十分だった。

伝えたい要点は4つ。先ず市政の諸課題をしっかりと解決する。市長、市の職員とともにしっかりとした議会を創る市政を貫きたい。

次に議会改革を更に推進し、市民に役立つ市議会をもっと高めたい。ビアンキ議員と同様の思いを持った議長候補である自分がやっても変わらない。議員同士の議論を保証し議会改革の合意構成は変えずに進めたい。フリースピーチ制度の継続に加え通年議会の開催を目指す。

次に人生のうちの半分以上を市議会議員として活動している。会派で行っている市民相談も継続的に行うことが会派の方針。社会的に弱い立場の人にも寄り添えるだけのスキームを持っている。それが継続的に議員を勤めている者の強みだ。

最後に、日本共産党の議員として9期36年続けてきた。前任者も同輩も「共産党だから」という理由で議長になれないのではないか?もしそのような差別意識があるのなら、今回私が立候補して議長となることで覆したい。協力的な関係を続けていきたい所で、共産党だからという差別はやめていただきたい。

引用:岡覚所信表明演説より

Twitter界隈では「岡議員の演説が最もわかりやすく、自分が議員なら岡議員に一票入れる」との声が上がっていた。事実、ファンだからと言う色眼鏡を外して、最も岡がピントのあった話をしている。

夢の実現に力を尽くしたい!中村貴文

冒頭で「当選された議員の方、良い顔されてますねぇ~」と始まった。別け隔てなく述べるとこの一言に非常に違和感を感じた。妙に上から目線なのだ。結果、議長になった、という終わり方が美しいと思うのだが、この一言にどんな真意があるのかを追って取材したい。

議員のみなさんがやりたいこと、夢の実現に力を発揮したい。そのためには計画を持ち、実行し、成果を出す。まずは計画を実行したい。

1つ目に健康プラン21をもっと広めたい。市主導で推進してきた事業だが、議会も関わって多くの市民に健康プラン21を広めていきたい。そのためには計画が必要だ。

2つ目に議会改革を更に推し進める。前年までビアンキ議長の元議会改革、市民スピーチ制度の導入を進めてきた。これをもっと発展させて通年議会の開催、タブレット導入によるペーパーレス推進、議長直属のワーキングチームを作り市民フリースピーチもプロジェクトとして推進していきたい。

3つ目に犬山市政として国や県に要望、陳情できるように20人の議員をまとめ上げて行いたい。

最後に「夢なくして理想なし、理想なくして計画なし、計画なくして実行なし、実行なくして成果なし」という言葉がある。今、計画を(一つ)実行した。議長は議会のリーダーではない、代表者としての職務を全うしたい。

引用:中村貴文所信表明演説より

さて、所信表明演説をまとめてみたがいかがだろう?

一つどうしても気になる箇所がある「夢なくして~」の部分である。中村はこの言葉を吉田松陰の転用と言わなかった。と指摘したいのはそこではなく、この夢~計画が議長選挙から議長になることを見越しての発言なのかどうかだ。

久世市議のTwitterからの引用だが…


「議長選挙に出ると腹を 決めて計画し、それを実行した」の実行は何を指すのだろう?会派ごとの票の取りまとめが議長選挙の前に終わっていて、自分が議長になることは決まっているんです!という発言の裏の内容だとしたら、ビアンキや岡の所信表明は何だったのか?

また、議長はリーダーではないという発言も「自分が今回最も得票数があったのだから」と聞こえてしまう。いろいろな意味で興味深いのだが、そこに真意があるのかは確かめる必要がある。

CCNetで中村の議長当選後のコメントがあったようだ。筆者は県外の人間なので見ることはできなかったのだが、どのようなコメントを発したのか興味深い。

今後2年間犬山市議会は何が起こるのか?

引用:FLAT

これからの犬山はどうなるのか?この記事を読んでる方の中で、気になっている方もいるのではないだろうか?

この先最低でも2年、中村が議長となって議会が運営されていくことが決まった。決まったことはここ、大事なのは議会がどんな運営になるのか?また、どう変わるのか?である。

一つわかっていることは2019年8月に名鉄犬山ホテルの営業が一旦終わる。次に伝統の木曽川うかいのお客さんが減る。もしかしたら景気が後退している昨今の影響で犬山城下町のブームが終わってしまうかも知れない。

産業は景気後退の影響で、工場誘致どころの話ではなく、地場産業の衰退の引き金を引かれるかも知れない。となると犬山市内の企業が減ることになるので追従してまつりが衰退してしまうかも知れない。

吉田松陰のかの言葉は理想なくして…である。理想とはすなわち理念だと筆者は思う。夢とは志である。吉田松陰の言葉と松下幸之助の言葉を合わせるのであればそういうことなのだ。

「経営者は夢を語るな」と筆者が独立する際に頂いた言葉だ。政治家として理念を持つのであれば議場で議長になりたいと語るのであれば、夢という言葉を使うことは少しだけ軽率だと思う。

夢ではなく志、志があって政治家として理念があるのだ、だから議長をやらせてくれ!と素直に言われたなら何の違和感もないのだが、ここまで言葉が出ないのだと思うと少しだけ残念になってくる。

文責:犬山さんぽ編集長 岩田 武